ご購入前のパルスオキシメーターの選び方は「#1 パルスオキシメーターはどれを選べばいい?」をご参照ください。
(2022年2月10日追記)
ちゃいなびのカスタマーサポートではパルスオキシメーターについてお客様より日々メールやお電話でお問い合わせを頂いておりますが、ご確認事項をお試し頂くだけで、使えるようになった!無事解決!ということがたくさんございます。
肺や呼吸器にご持病がある方などでパルスオキシメーターを使い慣れている場合もあるかと思いますが、普段はお医者様や看護師さんにつけてもらっている、新型コロナウイルス感染症を案じて初めて購入したという場合は使い方が分からないということも多いのではないでしょうか?
今回はちゃいなびのパルスオキシメーターのよくあるお問い合わせと回答をご紹介します。
ちょっとしたことを改善するだけでスムーズに測定できるようになりますので、ぜひお試しください。
ちゃいなびパルスオキシメーターの表示の見方
ちゃいなびのパルスオキシメーターは上図の左右どちらかの形式で画面が表示されます。
※機種によって表示向きや内容が変わりますので、お手持ちの製品の取扱説明書をご確認ください。
SpO2(%)・・・酸素飽和度を指します。パルスオキシメーターのメイン機能です。
96%~99%が健康な方の標準値で、普段の値より3~4%低下した場合、治療が必要である可能性が高いとされています。
(引用元:日本呼吸器学会「よくわかるパルスオキシメーター」)
SpO2 100%は呼吸が速く頻度が多い時等に生じます。SpO2 100%を目指して酸素吸入をしすぎたり過呼吸状態が続くと二酸化炭素を必要以上に吐き出してしまい他の不調の原因になるため、SpO2 100%は健康な方の標準値に含んでいないようです。
PRbpm・・・脈拍数を指します。
60%~100%が健康な方の一般的な値で、60未満/100を超える場合、不整脈や甲状腺機能異常、貧血などの可能性があります。
(引用元:公益財団法人長寿科学振興財団「健康長寿ネット」)
PI(%)・・・灌流(かんりゅう)指標を指し、血流量・指先の血の巡りを表します。
灌流指標については、正常値は定められていませんが、パルスオキシメーターで問題なく測定を行うためには0.1%以上が値があるのが望ましいとされています。
たまに「〇〇の数値が〇%になっているのですが健康ですか?」「波形がこのようになっているが不整脈でしょうか?」と言ったお問い合わせを頂くことがありますが、こちらは「医療行為」にあたるためお答えすることが出来ません。
また、パルスオキシメーターは診断機器ではなく計測機器のため「説明書に〇%以上が健康などを記載して欲しい」のご要望もお応えできないものになります。
「この数値の平均値は一般的にいくつですか?」等は上記のようにお答えできるのですが、測定値が健康か否か、その数値で体に問題ないかはお医者様にしか判断できない内容になりますので、ご不安な場合は必ずお医者様に相談してください。
1.パルスオキシメーターへの指の挿入位置を確認しましょう!
パルスオキシメーターのクリップを押さえて開いてみると、赤いLEDランプが光るセンサー部があります。この上下のセンサー部で指の爪を挟み込むような位置でセットします。指は人差し指以外でも問題ありません。
パルスオキシメーターは指を光で透過して、血中のヘモグロビンと酸素がどれくらい結合しているか(血がどれくらい赤いか)を計測して数値を表示しています。
そのため、爪の部分をちょうどランプが透過する位置が測定しやすく、爪白癬があったりマニキュアを塗っていたりすると、測定がうまくできなくなります。
2.冬のあるある、手指は冷えていませんか?温めて再測定を!
指先の血流を光で透過して測定する仕組み上、指先が冷えたり浮腫んだりして血行不良になっていると、数値が出なかったり、測定値が低く出る場合があります。
寝起きや寒い時期は手をグーパーしてから測定するなど、血流を良くしてからの測定をお試しください。
また、人体には個人差があり、中には特定の指だけ測りにくいという方もいらっしゃいます。当てはまる場合は他の指もお試しください。
測定する方の一酸化炭素ヘモグロビン(HbCO)、メトヘモグロビンやスルフヘモグロビンのような異常ヘモグロビンの量が多いとき、またその他ご持病などが要因でも測定ができない場合があります。
こちらの場合はお医者様にご相談ください。
3.パルスオキシメーターをつけた指や腕、圧迫していませんか?
無意識にパルスオキシメーターをつけた状態で指を机に押し付けてしまっていたり、指先は自由でも腕や関節を圧迫してしまって血流が滞ってしまっている場合にも、測定に影響します。
腕や指は安静でリラックスした状態にして測定してください。
4.電池残量が減っているかも!家電の基本、電池交換をお試しください
電源が入らない、表示エラーなどの症状は電池の嵌め直しや新品電池への交換で改善する場合があります。壊れた!と慌ててしまう前に、一度新品電池への交換をお試しください。
マンガン電池や充電式電池でのご使用は測定に影響を及ぼす可能性があるため、必ず「アルカリ乾電池」をご使用ください。
5.表示がおかしくなった!?表示向きを切り替えていませんか?
ちゃいなびのパルスオキシメーターは電源が入った状態で電源ボタンを押すと、表示向きと表示内容が変わります。これは指を指し入れて測定を開始してから、表示向きが今の位置から見にくいなという時に向きを変えられるようについている機能です。
「逆向きで見にくい」「表示が縦になってしまった」「今まであった波形がなくなった」「脈拍数(またはPI%)が表示されない」とお問い合わせを頂くことがありますが、この機能を知らずに操作されていることが多いため、電源を一旦入れてから、電源ボタンを繰り返し押すことをお試しください。(指を入れていない状態でも表示向き変更は可能です。)
6.ずっとピッピッと音がする!指を入れていないのにずっと測定値が出ている!設定変更していませんか?
こちらはJPD-500D、JPD-500Eに関してです。これらのモデルは
- 一定の数値以外が測定されたときに音や点滅でお知らせする警告設定機能
- 脈波メーターに合わせてビープ音が鳴る機能
- 指を入れていなくても測定値サンプルを表示するデモモード
- 画面表示の明るさを変更する機能
などを搭載しています。
これらは取扱説明書にも記載がある正式機能ですが、通常使用時に誤って設定してしまい不具合かとお問い合わせをいただく場合があります。
こちらは下記の「設定リセット」操作で元の状態に戻りますので、お試しください。※各設定を自由にカスタマイズしたい場合は取扱説明書を参照の上ご利用ください。
設定画面を表示し、ボタン操作をしないまま約40秒経過すると自動的に測定画面へ戻ります。設定の途中で測定画面に戻ってしまった場合はもう一度【1】からやり直してください。
ボタン操作について
- 電源ボタン「長押し」=設定の切り替え/変更
- 電源ボタン「短押し」=項目の選択移動
7.見たことないバネ?正常です!
JPD-500E、JPD-500Dなど
MD300CN350、MD300CNなど
パルスオキシメーターの電池挿入部はモデルによりますが上図のようになっています。
特にMD300CN350、MD300CNモデルについて、両側がバネになっているのは不具合ではないかとお問い合わせ頂くことがありますが、こちら仕様となっており不具合ではありません。取扱説明書と電池挿入部に記載のプラスマイナスに従って電池をセットしてください。
ちゃいなびパルスオキシメーターについてのよくあるお問い合わせ回答集でした。上記に該当しなかったり、読んでもよくわからないという場合はカスタマーサポートへお気軽にお問い合わせくださいね。