2021年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、発熱チェックのための検温の機会が激増しました。
今までの人生では熱があるときしか体温なんて測らなかったのに毎日測るようになったという方も多いのではないでしょうか?
ちゃいなびスタッフも全員、毎日出社すると一番に検温して測定値を提出しています。
使っているのはもちろんちゃいなびの体温計です!
忙しい朝は特に脇式体温計を挟んで約10分待つ時間が惜しく、一瞬で測定完了する非接触体温計はとても便利です。
一方で非接触体温計には非接触であるがための特性やコツがあり、初めて使う方などは脇式体温計と比較して測定値がおかしい!測れない!と思ってしまうことも。
特に冬場はうまく測れずエラー表示に戸惑う方が増える印象です。
とても便利な非接触型体温計ですが、使い方のコツや測定のしくみを理解することで更に快適に使えるようになります。
今回はそんな非接触体温計についてちゃいなび品をベースにご紹介しますので、ぜひご活用ください!
非接触体温計(赤外線体温計)のしくみ
赤外線体温計では、測定部位の表面上の赤外線の量を測定して測定温度を表示します。電子的な補正を挟むため、測定時間を短縮し、数秒~1秒で測定できるのがメリットです。
赤外線体温計では体表面上の赤外線の量を測定する性質上、外気の影響を受けやすくなります。
例えば、冬の冷えた外気に晒されて帰宅した直後、冷え冷えの額で体温を測ると低体温やエラーが表示される場合があります。ファンデーションなどのメイクがしっかり塗ってあったり、髪の毛がかかってしまっていて直に額表面が測定できない状況でも同様です。
また、玄関に置いてあるなどで体温計本体が冷え切っている場合も測定値に影響します。
逆に、ストーブ・暖房の前など温風や遠赤外線を受け火照った状態で体温を測ると、37℃後半~38℃などが出ることがあります。
冬場のエラー対策としてはカラダ・体温計ともにお部屋の温度に馴染んでから測定する、額から1cm程度の近めの距離で測定するなどがおすすめです。
ちゃいなび 非接触体温計 JPD-FR409-Cの使い方のコツ
ちゃいなび非接触体温計の基本の操作方法は下記の通りです。
1.電源を入れる
2.額、耳にプローブ部をあてる
3.もう一度、電源ボタンを押し測定する
電源を入れるためにボタンを押した後、2度目の測定のためのボタンを押す手順を行っていなかったり、ボタンを長押ししてしまっていることで、測定ができなかったり、測定値が低く出る場合があります。
ちゃいなび非接触体温計では、額・耳測定の実測値を脇の下の体温に変換補正してから表示しています。
(※この変換補正値は、臨床統計に基づくアルゴリズムにより、広く一般的な人に当てはまる平均的な値に設定されています。)
そのため、測定部位と測定モードが間違っていると測定値が正しく出ません。
特に物体表面温度モード(家マーク)で額を測定していたために低温表示になっていたなどはお問い合わせの多いケースです。
自分で自分の額を測定する場合、額から体温計の距離が遠すぎたり(1cm~3cmは想像するより近いです!)、測定の瞬間より前に先端を動かしてしまって空間を測定していることもありますので、ご注意ください。
また、プローブ部(先端部)が汚れていることで赤外線センサーが阻害されて測定温度が低くなったり、測定エラーとなる場合があります。(特に耳測定モードをご利用の場合)
・測定距離とモード設定を正しく
・測定時ボタンは長押しせず計2回押す
この2点で改善することが多いのでお試しください!
正確な体温計って?
「体温計 正確」というのはよく検索されているワードでもありますが、いろいろな種類のある体温計の中で、正確さの面では「水銀体温計」が一番です。
体温計には実測式と予測式があり、実測式では測ったそのままの温度を表示します。水銀体温計は一番アナログな実測式体温計です。
水銀体温計は水銀が熱に反応して膨張して温度を示します。「これ以上は上がらない」というピーク体温を表示し、電子的な補正を一切挟まないため最も正確と言えます。
ただデメリットもあり、ガラス製かつ毒性のある水銀を使っている性質上慎重な取り扱いが必要なことと、正確な測定に約10分ほどの時間がかかるため、毎日の検温や小さなお子様のいるご家庭には使いづらい面があります。
予測式は脇式体温計の一部や非接触体温計を含みます。電子的に予測・変換などして測定温度を通常より短時間で表示しますが、測定ごとに誤差が生じる場合があります。(ちなみにちゃいなびJPD-FR409-Cの測定誤差は耳・額それぞれの測定範囲内において±0.2℃です。詳しくは取扱説明書をご確認ください。)
おおよそ、体温計の正確さと測定にかかる時間はトレードオフの関係です。これを把握していれば、毎日の測定は非接触体温計にして、体調不良で発熱の気配があったり、通院時などで正確な温度の提出が必要な場面では水銀体温計や実測式の脇式体温計を利用する、といった使い分けもできます。
また、体温計の測定値の捉え方も大切です。
体温計に「測定したその時の温度を知ること」ではなく「自分は平熱36℃~37℃のはずなので、36℃~37℃を検出すること」を求めてしまうと、36℃~37℃以外を検出した場合に「この体温計はどこかおかしいのでは?」となってしまいます。
測定値を提出しなければいけないご時世のせいもあって「〇℃以内に収まって欲しい」と思う時もありますが、やはり体温計の使い方としては正しくありません。
平熱には個人差があり、一日のなかでも変動します。
複数の体温計同士の温度を比較するのではなく、1つの体温計で毎日できる限り同じシチュエーション測定をして、その体温計における平熱を知ることが大切です。
まとめ
非接触体温計のしくみやコツ、お分りいただけましたでしょうか?
ちゃいなびでは製品ごとの保証期間を設けている他、お電話やメールでのサポートにも対応しておりますので、ちゃいなびの非接触体温計についてお困りの際はご連絡くださいね。